アントマン&ワスプ: クァントマニア 感想 (ネタバレがあります)
全体的におもろかったはおもろかったけど.....
アクションシーンでメットが開くと「ああここで一旦小休止なんだな」って無意識にわかるし、パカパカする分だけテンポ悪いなあって感じる
もちろん役者側からしてみたら、がんばっても見せ場で自分のツラがなあってなっちゃうのはわかるけど、それはメットのあるキャラの役を受けたんだからあきらめろーいとおもってしまう
ヒーロー側だけならまだわかるけど、モードックもパカパカするしダレンがモードックのアス比なので違和感ありすぎて認知負荷が高くてダルい カーンがカーンになる(ファイナリー!)のはテンションあがったけど、こっちもパカパカして気が散る 量子世界に行くってことで、一体どんな摩訶不思議な世界が!?と楽しみにしていて、のっけから腕を切り落として挨拶をするという謎文化をカマしてきたので、こいつぁこの先もっととんでもない連中が!?!?と期待したが、結局2本足2本腕ヒト型クリーチャーしか出てこないし、割とすぐそこそこコミュニケーションとれるようになっちゃうしでガッカリ スコットとキャシーが部族みたいなのに受け入れられる展開もボバ・フェットでみたやつだよなーと 酒場のシーンもスターウォーズだよね……
物理法則なんかも割とそのまんまらしく、ピム粒子を使ったサイズ変更も問題なくできる(……んならみんなででっかくなり続けたら戻れるのでは…?) 異世界へあ〜れ〜〜というシーンもMoMでみたやつだなあて域を出なくて、もっと量子世界ならではのなんかほしかったなあ とにかく量子世界の魅力がなさすぎて、元々時間の流れが違うっていうはなしだったわけなので、TENETやインセプションほどギミックを作り込めとは言わないけど、そういう時間の流れの違いを活かした話だったらよかったな… カーンやモードックが手ぬるいのもなんか引っかかるところで、カーンもモードックも反乱軍の連中を生かしておく所以はないんだし、わざわざ生け捕りにして投獄しておく意味がわからん
結局最後にはバンバン殺すんだけど、それをもっと早くやっておけよなと
そしてカーンからしてもどうやら自律的に動く兵がいて、拠点の運営も回ってるみたいだから、そもそも原住民を生かしておく意味がないわけで、スターウォーズ状態で妥協すんなよなーと
カーンはそれなりに首尾よく時空移動コアをゲットできてたんだし、ジャネットとジャレてないでさっさと脱出しなよ… マトモにコミュニケーションする相手なんていないんだしホログラムで演説だってしなくていいだろ!!
予告ではキャシーがきっかけで騒動がはじまる的な雰囲気だったので、もしかしてタイトルのアントマン&ワスプの "アントマン" ってスコットのことじゃなくてキャシーのことを指してます……???などと世代交代を結構期待してたんだけど、結局最後の肉弾戦はスコットとホープだったしなーんだって勝手に落胆した ワカンダフォーエバーでのアイアンハートの描き方もなんかぬるくて(まあこっちはドラマシリーズに期待だ)、新世代でマトモに描かれてるのはMs.マーベルくらいで、ケイト・ビショップもそこそこ描かれてたけどやっぱりクリントがメインだったし ところでジェレミー・レナーは九死に一生だったそうで本当によかったよ……好きな役者が死ぬのはつらい そもそもキャシーの役者さん変わっちゃって(まあエンドゲームの時点でそうだったけど)、それはその後の出演頻度的にブッキングがむずいので〜みたいな話なんじゃないかと勘繰っていたのもある ただ、クレジットの最後は KANG WILL RETURN だったしアントマン一行は実はこれでおしまいなのかな…?
ポスクレはロキで、エジソンぽいカーンの発表会にコンビが紛れていて、シーズン2楽しみになった ミッドクレはカーンを追放したカーンたちの様子で、ファラオのカーンもちゃんといる てっきりファラオのカーン設定は捨てられたんかなーとおもってたので
本作のカーンのヌルさをみるに、有能なカーンが追放されたというよりはマヌケなカーンが追放されたのかなっておもっちゃう
また、自分はそれなりにインセクトフォビアなのでこれまでのシリーズもリアル蟻絡みのシーンはキツかったんだけど、自分よりもデカい虫が出てくるシーンでは心を無にして耐えた ぶっちゃけスコットってもう描く余地がないというか、まあもうスコットにしてもホープにしても、先代アントマン&ワスプも話としてかなりひと段落してるので、正直蛇足感が否めなかった
...なのでキャシーに引き継ぐ展開を期待してたのだが....
今回はエンドゲーム以降、ポッドキャストだけじゃなくて本も出版して、もうすっかり過去の栄光だけで生きてるオッサンと化していたスコットと、いかにもZ世代の活動家然としたキャシーっていう軸できたわけだけど、最終的には安直な自己犠牲こそがヒロイズムなんだといわんばかりの展開はちょっともうノれないというか....結局そういうサクリファイスの美化ってジハディストの肯定に感じてしまうようになってしまったのだなあ... よくも悪くも今回の話ってミクロ(まさに)の話で、街中の人は何があったのか何も知らない状態なわけで(もしかしたらポッドキャストとかでペラペラした後なのかもしれんが)、冒頭と最後で街中の人々の雰囲気も違うよ〜んみたいなことが成立しないとおもう
そういえば、スパイダーマンと間違われるくだりは虫つながりってだけじゃなくてトムホの次回作をうっすら予言してたりしないかな...? しかもてっきりスコットとホープが今度は量子世界に取り残されるのかとおもったらアッサリ再びポータルが開くしまた雑ハッカー描写だわ〜と下がった
あのポータルが開いたのは時空移動エンジンの動力があってのことではなかったのか…?そのあたりちゃんとやってほしい
アントマンのアクションの面白さって、1作目や2作目の日常空間の小さいものが大きくなったり、小さくなったりするところに面白さがあるとおもってる
1の巨大トーマスとか、ミクロの戦闘を引きで見せてポスッてなってるだけだったり、2の巨大キティだったり、ホットウィール(本物)を持ち歩いてたりとか
その発展形を期待してたけど、スーパーSFウォーズになっちゃったのは残念
まー2作品やってその辺飽きちゃったのかもしれないけど
もし自分が監督だったら、キャシーが実験中に事故って量子世界に突入してしまい、カーンの思想によくも悪くも共鳴してしまい、カーンの弟子状態になってしまったキャシーをみんなで助けに行って説得する〜みたいな話にするかな
パンデミック下での撮影でキャストを小分けにしたかった的な製作上の都合もあったりすんのかなあ
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なんか前きた時も「絶対別の作品の物販ウォーに巻き込まれてるんですけど(新海誠かな...)〜〜〜〜」ってなったんだけど、今回もアニメ映画かなんかの公開日でもあるらしく、劇場の開場前から行列ができていた 池袋の街すごすぎる、プリキュア展の様子をみに行ったら当日券は完売状態だったのですごすご帰ったんだけど、なんか園芸フェアみたいなやつにも地獄の行列ができていたし、動員力がやべえ 物販組は物販コーナーを物色していて、会計レーンは空いてたのでさっさとパンフ買って劇場に入った
なんかもうパンフだけ買う人用にパンフの自販機みたいなやつ置いといてほしい
早めに入ったせいで共通のCMが流れていただけなのか、これからクァントマニアみるっつーのにクァントマニアの予告かかっててキレそうになった
心頭滅却で耐えた
リミックスにしたやつ会ったら絶対はっ倒す
素直に楽しみたいけど、ジェームズ・ガンなんなん気分が未だに抜けないのでどうにもモヤる カーンとかぶってないかい...
実写版のリトル・マーメイドはなんか敢えてなんだろうけど彩度が低くて暗そうな映画だなーとおもった